【ステージ3】①

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草原の女がこっちを見ている

【ステージ3】

はじめまして。私は十年程前にステージの乳がんと宣告された癌サバイバーのアマリアマントラシェイです。

生き延びるています。

私には物心ついた頃から今の今まで「なぜ生まれてきたのか」。「なぜ生きているのか」と考えていました。なんとなくですが私はこの地球に生まれてきた意味を知っている、ということは解っています。でもその内容は思い出せません。知っている、ということを知っているだけなのです。死を迎えるとき私は「任務を終えたぞ‼私はやったんだ!」と言いたい。あの世に故郷があるとすればそこで堂々と皆に語ってやりたいのです。「やったぞ!」そうやって威張り散らしたい。という衝動に駆られるのです。

 生まれてきた意味、その任務とやらがなんなのかさっぱり分からない。30を過ぎたころから任務はない。そう考えるようにしました。いらんこと考えないで楽ですし。そうすると何だか気持ちが死んだ気がした。何の価値もない人間と思うようになった。いや、そもそも私はポンコツです。任務って笑。その考えは辻褄が合ってスッキリします。でも気持ちが追い付かないんですよ。でも自分をだましだまし生きるしかない。私は仕事は長続きしない。友達もいない。出来ても長続きしない。元々飽き性なんだし仕方ない。人生一回こっきり、色んな経験したほうがいい、と自分に言い訳をして臭いものに蓋をしてきた。

そんな自分にうんざりしつつ、厄介な自分に飽きつつ人生は折り返しを進んでおりました。ある時、左乳頭付近に痣を発見した。昔から朝起きたら痣が出来ていることもあり気にせず放置。日に日に大きくなるが放置。ほら、臭い物に蓋をする習性が出ましたよ。一年後に痣は大きなじくじくしたかさぶたに変貌していた。極めつけは胸が爆発する夢を見た。自分でも可笑しくて笑ってしまったのだが怖くもありさすがの無知な私も「ヤバい」と思い。後からお医者さんが「もう少しで爆発するところでしたね」と、言ったときはアレは正夢か、と思った。まだまだ無知な私はこの時、皮膚科に行くのか悩んでいた。ハッと数年前の職場の女子が良性の腫瘍だが悪性に変わり得るとして通っていたクリニックを思い出した。「乳がんのクリニックでは有名だよ」記憶力の悪い私がそのクリニックの名前を憶えていた。ああ、胸の病気だな。やっと正解に近づいた。そして思った。「ここまでこないと分からないのか」。自分にがっかりすることばかりだなと自分に呆れた。

navi_ list name”バッファローソルジャー-生き延びる戦い-”

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